1951(昭和26)年、与謝野晶子や幸田成友(幸田露伴の弟)の家が残る
武蔵野の住宅街に暮らす20代前半の女性が主人公です。
おっとりした彼女と、家族、親友、近所の人々…。
戦後、少し落ち着きかけた時代の恋を中心としたお話です。
実在のお店がいくつも登場している小説です。
上記の銀座大通りの「ライオン」、同じく銀座にある凮月堂(風月堂)、
渋谷の道玄坂にある名曲喫茶「ライオン」もまだまだ現役で営業中です。
作中に何度も登場する東京ステーションホテルにあったフレンチレストラン「ばら」の
ビーフシチューですが、「ばら」は今はないものの、同ホテル内にある
バー&カフェ「カメリア」に味は受け継がれ、そこで食することが出来ます。
また、白味噌仕立ての津山風雑煮が登場します。
某映画もそうなのですが、こういう話はラストの後の展開が気になって仕方ありません。
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